振袖Q&A

振袖Q&A

振袖を着る機会 振袖一式必要な物 立居振舞い 着くずれの直し方 帯結び
着用後のお手入れ 小物のお手入れ シミのとり方 着物の名称 着物のたたみ方

振袖を着る機会

振袖を購入したのですが、どのような機会に着たらよいのでしょうか?

次のような場合にお召しいただけます。

結婚式、卒業式・謝恩会、成人式、パーティー、披露宴、お正月

また、振袖にふさわしい組み合わせは以下のとおりですので参考にして下さい。
丸帯・袋帯
帯〆 金・銀又は色もの(太めのもの)
帯揚げ 総絞り
下着 裾よけ・肌襦袢・長襦袢
履物 布張り・金・銀・色無地
バッグ 布製・ビーズ

振袖一式必要な物

振袖を着るにはどのようなものが必要なのでしょうか?

振袖一式、これだけ必要です。

肌襦袢・裾よけ、伊達〆、腰紐、帯板、帯枕、帯揚げ・帯〆、草履・バッグ、伊達衿、長襦袢、袋帯、足袋


立居振舞い

謝恩会に着物で出席するのですが、立居振舞いの注意点を教えて下さい

次のことに注意して、きもの姿にふさわしい仕草を身に付けて下さい。

歩き方と階段の上り下り
  • 下腹を引き締め背筋を伸ばして、直線上を歩くつもりで内股で歩きます。草履の運びが八の字になるよう心掛けて下さい。
  • 階段を上り下りする場合は、裾が乱れないように上前の褄を軽く右手でつまみ、階段に向かってやや斜めに体を向けて、爪先を内側にして歩きます。
  • 袖を引きずらないよう、両袖を重ね左手で下から支えるように軽く持ち上げます。重ねた両袖を、褄をつまんだ右手に一緒に持ってもよいでしょう。
椅子の座り方
  • 背筋を伸ばし、膝頭をきちんとつけて、爪先が開かないように両足を揃えます。
  • 帯を背もたれに押しつけないように、浅く腰掛けましょう。
  • 裾をきれいに整えて、膝の裏に手を添えながら座らないと、後ろがたるんでしまいますので注意して下さい。
  • 袖が床を引きずらないように、膝の上で袖を重ねます。その場合、打ち合わせと同様に、右袖を下にして左袖を上にします。
車の乗り降り
  • まず、髪が天井につかないように注意しながら、シートに浅く掛けます。
  • 次に袖を押さえながら、両手を揃えて体を反回転させて車に乗り、帯が崩れないよう浅く掛けます。
  • 降りるときは、乗ったときとは逆に両足から先に出します。
トイレでの着物の扱い
  • まず、袂の処理に注意して下さい。袖の中程をつまんで、帯締めにしっかりとはさんで留めます。
  • 左右の袖を留めたら、上前から順に裾を持ち上げてまとめます。
  • 帯にはさんで留める方法もありますが、帯がゆるみやすいので、しっかりと片手に持ったほうがよいでしょう。
  • 袂の処理は、これ以外に、体の前で軽くひと結びする方法もあります。出掛ける前に、どちらも実際に試してみて、やりやすい方を選んで下さい。

 


着崩れの直し方

自分でできる着くずれした時の直し方を教えて下さい。

とりあえずこれで安心です。

おはしょりがたるんだ場合
  • ダブついた部分を指先で帯の下に入れ込みます。中心から両脇に向けて2~3回しごくようにすると、すっきりと整います。
衿もとが浮いた場合
  • 長襦袢は、身八つ口から指を入れ、衿山の脇に指を入れ、衿山を脇に引きます。
  • きものの右衿は同時に、左衿は帯揚げの下から引き、余分は帯に入れ込みます。
上前の裾が下がった場合
  • おはしょりの下に手を入れ、下がった分を腰紐の上へ引き上げて、帯下に入れ込みます。 その後、おはしょりの形を整えます。
背中やお尻にたるみができた場合
  • 背中のたるみは、おはしょりの表面を下に引いて整えます。
  • お尻のたるみはおはしょりの下へたくし込み、腰紐にはさんでおきます。

 


帯結び

個性がひきたつ帯の結び方を教えて下さい。

昔ながらの型の変形がたくさんあり、バリエーションが豊富です。


着用後のお手入れ

タンスにしまう前に何かしておいた方がよいのでしょうか?

まずは風通しを行ってください。

まず、ハンガーにかけて一晩、室内で体温や湿気、着ジワを取ります。その際、風通しのよい日の当らない場所を選んで下さい。
また、汚れの点検も忘れずに。汚れの大半は細かいほこりです。
ビロードの小ぶとんで布目にそってほこりを払って下さい。
【半襟】
  • 1・2度着る間はベンジンでさっと拭く程度で十分です。汚れたら外して洗い、漂白してアイロンをかけます。
【衿・袖口】
  • 油性の汚れはベンジンで落とします。膝にタオルを巻いて衿を広げてつまみます。
  • ベンジンを含ませた真綿かタンポンでたたき出すようにタオルに汚れを移します。擦るとシミが広がりますので、決して擦らないで下さい。
【裾】
  • ビロードの小ぶとんで布目にあわせて横に払います。生地が傷むので、縦に払わないように注意して下さい。

小物のお手入れ

小物もお手入れしてから片付けた方がよいのでしょうか?

もちろんそうです。次のことを行って下さい。

【半衿】
  • 汚れはベンジンでさっと拭き取り、ラップの芯のようなしっかりした棒に巻いて片付けます。ひどい汚れは中性洗剤で手洗いして下さい。
【帯揚げ】
  • 絞りの場合は、絞りをつぶさないように軽く巻いて片付けます。絞り以外は、半衿と同様に棒に巻き付けておくとシワが防げます。
【帯〆】
  • 汚れが目立たなくても、中性洗剤をつけたガーゼでたたくように拭き取ります。房は櫛でとかして整え、和紙で包んでから片付けます。
【草履】
  • 布で汚れを拭き取り、一晩陰干しして湿気を取ります。収納する前に、もう一度布で拭き、鼻緒を薄紙でくるんでから片付けます。

シミの取り方

うっかりシミをつけてしまった時の応急処置の仕方を教えて下さい。

慌てないで次のようにして下さい。

シミの種類 応急処置 帰宅後の処置
お茶・コーヒー 濡れた布でたたくか、つまみ取る。 中性洗剤でたたく。
醤油・ソース 濡れた布でたたく。 石鹸液でたたく。
お酒・ビール 濡れた布でたたく。 ぬるま湯でたたき出した後、中性洗剤でたたく。
口紅・ファンデーション 触らず、そのままに。 ベンジンでたたく。(落ちない場合は専門店へ)
汗ジミ 水をふくませ、固く絞った布でたたく。 ベンジンでたたく。
血液 水をふくませ、固く絞った布でたたく。 水か石鹸液でたたく。(時間のたったものは専門店へ)
泥ハネ 触らず、そのままに。 完全に乾いてからブラッシングし、濡れタオルでたたく。

着物の名称

着物の名称は知っておいた方がよいのでしょうか?

覚えておくと何かと便利です。

  • 半衿(はんえり)
  • 衿(えり)
  • 帯揚げ(おびあげ)
  • 帯〆(おびじめ)
  • おはしょり
  • 袂(たもと)
  • 衽線(おくみせん)

着物の畳み方

自分で着物をたたみたいのですが、簡単でしょうか?

着物や帯は全て直線裁ち。ですから、簡単にたためます。

【振袖のたたみ方】

1)わきの縫い目を正し、中心に向けて折る。 2)おくみの縫い目を手前に折り返す。
3)衿つけの縫い目を内側に折る。
4)おくみを2枚重ねる。
5)衿を重ねる。
6)衿肩回りの縫い目を重ねる。
7)わきの縫い目と袖を重ねる。
8)背縫いを折り整える。
9)上の袖を袖つけの縫い目から折り返す。
10)点線のところから身ごろを二つに折る。
11)身ごろをもって裏返し、袖を重ねる。

【長襦袢のたたみ方】

1)わきの縫い目を折る。
2)点線のところから折り返す。
3)袖口をわき線に揃えて折り返す。
4)点線から折る。
5)袖口をわき線に揃えて折り返す。
6)点線のところから身ごろを二つに折る。
7)身ごろを二つに折る。

【帯のたたみ方】

1)二つ折りにする。 2)さらに三つ折りにする。 3)折り目をつけないためには、折り目の内側に紙の芯をはさむ。